Seamless filter in real life
肌に乗せる美肌フィルターファンデーション
これまでたくさんのファンデーションを使ってきたけれど、これに勝るものにはまだ出会っていない。
Lisa Eldridge はイギリスの有名なメイクアップアーティスト。多くのセレブのメイクを手掛けてきた実績だけでなく、YouTubeにアップする気取らない動画が人気となり、2018年に自身の名前を冠したブランドを立ち上げた。2021年にCovent Gardenでポップアップを行った際は、行列ができるほどの大盛況で、これは見逃すまいとわたしも店舗に足を運んだ。
目当てはファンデーション。発売時にウェブでサンプルを取り寄せていたので、だいたいの色味の目安はついていた。Lisaのファンデーションは明るさとトーンで全40色に細かく分かれているので、一般的な「明るめの色味」といってもかなりの数がある(色味のリスト参照)。わたしは9番がちょうど良いかな、と思いながら店舗に向かった。メイクアップアーティストはわたしの肌を見て「ニュートラルな肌色だから同トーンの9番でも良いけど、あえてピーチトーンの8番を使うことで顔色が明るく映えるよ」と言った。ピーチトーンのファンデーションには抵抗があったので、9番とあわせてタッチアップしてもらうことにした。なるほど、9番はたしかに肌に馴染んでいるが、8番は肌に溶け込みながらも顔色をパッと明るくしてくれる。トーンはさほど明るくないので、色味で顔色にほのかな血色を与える、と表現したほうが正しい。8番を付けたあとに9番と比べると、9番が若干くすんで見えた。
このファンデーションには、欠点がない。あえて挙げるなら、スタンド(箱の下部)がないとひとりで立てない、という点だろうか。わたしは回転式の化粧品収納棚に置いているので収納にはさほど困らないが、横もしくは斜めに置くことになるので、場所を取ることには変わりない。ころんとした形状とゴールド×フロストガラスのディテールは、視覚的にはエレガントで美しい。
テクスチャはジェルっぽく微かな弾力がある。1ポンプで吐出する量が少ないので、必要な量を調節しやすい点もこだわっているなと感じる。わたしは2プッシュ分を手の甲に出して、おでこ、頬、鼻、あごに置き、SigmaのKABUKIブラシでくるくる円を描きながら馴染ませる。瞬時に肌にソフトフォーカスがかかったかのように色ムラや凹凸が消える。クマはカラーコレクターである程度消しておくが、ファンデーションを重ねるとさらに自然なツヤと肌がふっくらするかのようなエフェクトがかかるので、目元がパッと明るくなる。頬の毛穴もなめらかになり(とは言え、完全に消えはしない)もとからヘルシーな肌ですよ、みたいな雰囲気に仕上がる。粉っぽさや厚塗り感はなく、肌に自然なツヤとハリが出るような仕上がりだ。
仕上がりが良いのはもちろん、このファンデーションにはエイジングケアにうれしい成分も配合されている。肌の酸素レベルを高め、一日を通して健康的なツヤを保つOXYGESKIN®、抗炎症作用のある京都産の宇治茶エキス、塗布後3分で定着するバイオポリマーがお肌をリフトアップさせ、滑らかな肌の質感を保つというFILMEXEL®、保湿作用のあるグリセリンや竹幹エキスなどを配合し、ファンデーションを付けている日中の時間にも肌をケアできる仕様になっている。また、アルコール、パラベン、タルク、香料、エッセンシャルオイル、ナイロン12、マイクロプラスチック、SPFは配合されておらず、ヴィーガン仕様でもあるため、幅広い客層にアピールできているのも人気の秘密。
なにも付けていないようで気になる肌悩みをしっかりカバーしてくれる夢のようなファンデーションを探しているなら、一度は試して欲しいファンデーションだ。
30ml £44